「なんとなく1万円」は根拠がありません。 「自分の時間がこれだけかかり、買う人はこれだけ得をし、似た物はこのくらいだから」と言えれば根拠になります。
相場は、ネットの記事で読む物ではなく、自分で実物を見て集める物です。 ジャンルや時期で大きく変わるからです。
1万円で売れても、1万円が残るわけではありません。 売る場所ごとに引かれる額が違うので、値段は手取りで考えます。
まず「これより安いと続けられない」線を出します。 計算は、かかる時間に、自分が欲しい1時間あたりの金額を掛けるだけです。
例:60分の相談が3回。準備と後の連絡を合わせて、1人あたり全部で6時間かかるとします。 1時間3,000円は欲しいなら、6時間×3,000円で18,000円。 ここに手数料の分を足したものが下限です。 手数料が売上の1割なら、約20,000円になります。 (3,000円と1割は、計算のための仮の数字です)
次に、買う人から見て「この結果にならいくら払っても損ではないか」を考えます。 ここで使うのが、No.02で出てきた4つのつまみです。 結果が大きく、自分にも叶いそうで、早く、手間が少ないほど、買う人は高い値打ちを感じます。
たとえば「毎晩1時間かかっていた投稿が10分になる」なら、1か月で約25時間が浮きます。 金額にするには、浮いた時間に、その人の1時間の値打ちを掛けます。 たとえば買う人の1時間を1,500円と見るなら、25時間×1,500円で、1か月あたり約37,500円です。 これが上限の目安になります。 値段は、自分の手間ではなく買う人の得で上に伸びると覚えておいてください。
最後に、買う人が比べるであろう物を見ます。 同じジャンルのコンサルや教材を、実物で10件ほど見て、値段と中身をメモします。 メモには見た日付を必ず書きます。
比べる相手は、同じ商品だけではありません。 「本を1冊買って自分でやる」「何もしないで今のまま」も、買う人にとっては比べる相手です。
○ 3つの関係:下限より上、上限より下の間に値段を置く。相場は「その間のどこに置くか」を決める手がかり
○ 下限が上限より高くなったら:商品の形を変える合図。回数を減らす、集団で受けてもらう、などを考える
数字は2026年11月7日に、各社の公式ヘルプで確かめた物です。 変わることがあるので、値段を決める日にもう一度見てください。
Kindleで70パーセントを受け取りたいなら、値段は1,650円までです。 なので電子書籍は、高い本命にするより、入口の商品に向いています。 入口の商品の話は、No.04(次の単元)で詳しく出ます。
売れない時、最初に値段を下げたくなります。 でも本は、オファー(買う人に約束する条件。No.02で出てきました)づくりで失敗する形の1つに「値下げ勝負」を挙げています。 下げても、買う人の「自分に合うか分からない」という不安は消えないからです。
売れない理由が値段だと決める前に、No.01の「誰に」とNo.02の「何が変わる」を見直してください。 そこがぼんやりしているなら、いくらにしても売れにくいです。
本では、安すぎる条件には理由を添えるよう勧めています。 理由が無いと「何か裏があるのでは」と疑われるからです。 相場がよく知られていない物ほど、高い方が良さそうに見える、という心の動きも紹介されています。
1枚の「値段と根拠」の行には、3つの物差しを1行ずつ書きます。 最後に、付けた値段が下限と上限の間にあるかを確かめます。 (1時間1,500円も仮の数字です)
値段:30,000円(60分×3回)
下限:6時間×3,000円=18,000円+手数料で約20,000円
上限:毎月約25時間が浮く。25時間×1,500円で約37,500円分
相場:似たコンサル10件を見た(見た日をメモ)。近い中身の物と比べて、この位置に置く
位置:30,000円は、約20,000円と約37,500円の間にある
「通常50,000円→今だけ30,000円」のように2つの値段を並べる見せ方を、二重価格表示と言います。 消費者庁は、比べる方の値段が実際に相当の期間売っていた値段でない場合などは、不当な表示になるおそれがあるとしています。 売った実績のない「通常価格」は書かない、とだけ覚えておけば十分です。
値段は、下限(自分が続けられる)・上限(買う人の得)・相場(比べられる物)の3つで挟む。手取りで考え、根拠を3行で書く。
問1 コンサルの値段の「下限」を出す計算として、この単元に合うのはどれか。
問2 電子書籍をAmazon.co.jpで売り、ロイヤリティ70パーセントを受け取りたい。付けられる値段はどれか(2026年11月7日に確かめた公式の条件)。
問3 募集しても申し込みが無い。この単元の考え方で、最初にすることはどれか。
出典:note公式ヘルプ「コンテンツを販売する際に引かれる手数料」(2026-11-07確認。ページの直接取得は拒否されたため、検索結果に表示された公式ヘルプの本文で確認)/Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング ヘルプ「電子書籍の価格設定」「ロイヤリティ」(2026-11-07確認)/消費者庁「二重価格表示」(景品表示法の表示規制の概要、2026-11-07確認)/大橋一慶『セールスコピー大全』ぱる出版、2021年(条件づくりで失敗する形、安すぎる条件に理由を添える話、高いほど良く見える心の動き。要点のみ)