値段と商品の設計講座(何をいくらで売るか)

区分1 誰に何を約束するか★★★

No.01 買う人と困りごとを1人に絞る

1枚の「誰に」の行を埋める単元です。どの商品でも必ず最初に決める所なので、この回はしっかり読みます。
目次
  1. 第0章 前提知識
  2. 第1章 買う人の3つのタイプ
  3. 第2章 1人に絞る
  4. 第3章 売れない時の向きの変え方
  5. 確認問題

第0章 前提知識

① 買う人  :お金を払ってほしい相手の、たった1人

「買う人」と聞くと、「副業をしたい人」のような集まりを思い浮かべるかもしれません。 この講座では、集まりではなく1人の人を指します。 まだ買っていなくても、買ってほしい相手ならこう呼びます。 年齢や仕事だけでなく、今週どんなことで困っているかまで言える1人です。

② 困りごと  :買う人が、自分の言葉で口にしている悩み

困りごとは、売る側が考えた言葉ではありません。 買う人が友だちに愚痴るとしたら何と言うか、その言葉です。

たとえば売る側は「SNS運用の効率化」と書きがちです。 でも買う人の口から出るのは「毎晩、投稿を考えるだけで1時間消える」のような言葉です。

③ 困っている人が、全員すぐ買うわけではない

困りごとを持っている人が、全員すぐにお金を払うわけではありません。 悩んでいても「まだ自分で何とかなる」と思っている人もいます。 なので次の章で、買う人を「今どれくらい欲しがっているか」で3つに分けます。

第1章 買う人の3つのタイプ

① 欲しい気持ちの強さで3つに分ける 必ず覚える

大橋一慶さんの、売る文章の本『セールスコピー大全』では、どの商品にも次の3タイプがいるとしています。

タイプ 今の状態
① 買う気がある その商品が欲しい。条件が合えば買う
② 検討している 少し知っているが、まだ欲しくはない
③ 商品を知らない 悩みはあるが、こういう商品があることを知らない

①に近いほど人数は少なく、欲しい気持ちは強くなります。

② ほとんどの商品は③から始まる 必ず覚える

①で戦えるのは、ブランドが強い、ファンや名簿(メールやLINEで連絡できる人の一覧)がある、ものすごく良い条件を出せる、のどれかがある時だけです。 ②で戦えるのは、他とはっきり違う所か、他より良い条件がある時だけです。 どれも無いなら、買う人は③だと考えます。

始めたばかりのコンサルは、たいてい③です。 ③の人はまだ「コンサルを受けたい」と思っていません。 なので「コンサルやります」と商品名から言っても、自分のことだと気づいてもらえません。

○ よくある勘違い:フォロワーがいるから①だと思う。①はフォロワー数ではなく「あなたから買いたい」と思っている人がいるかで決まります
○ 関係する単元:③の人に何を言うかはNo.02、③の人に最初に何を出すかはNo.04

第2章 1人に絞る

① タイプを決めてから、1人を思い浮かべる 必ず覚える

順番は「タイプを決める → 1人を思い浮かべる」です。 逆にすると、本当は買わない人の姿を細かく作り込んでしまいます。

1人の決め方は、実在の知り合いや、過去に相談してきた人を使うのが一番早いです。 本ではこの1人の人物像をペルソナと呼んでいます。 年齢・仕事・収入を埋めるだけでは足りません。 本では、目を閉じてその人の表情が見え、声が聞こえたら完成としています。

② 1人に向けると、似た人に届く さらっと

1人に絞ると、お客さんが減るように感じると思います。 でも実際は逆です。 「副業したい人へ」は誰の心にも引っかからず、通り過ぎていきます。 「会社員で、夜に1時間しか作業できず、Brain(教材を売り買いするサイト)で教材を1本出したけど売れていない人へ」なら、それに近い人が「自分のことだ」と止まります。

③ 困りごとは、その人の言葉で書く 必ず覚える

売る側の言葉を、買う人の心の声に置き換えるのがコツです。 「AI活用に興味がある方」ではなく、「投稿を考えるのに毎晩1時間取られて、もう疲れた」と書きます。

例として、まだ1件も決まっていないコンサルで考えてみます。

下の方が、誰に声をかければいいかが見えると思います。

第3章 売れない時の向きの変え方

① 客を変えるか、言うことを変えるか さらっと

1人に絞っても反応が無い時は、狙う相手か言うことの向きを変えます。 手は2つあります。

コンサルなら、Aは「副業の初心者」から「もう1本売れた人」に変える、Bは「AIの使い方」ではなく「投稿が止まらない仕組み」と言い直す、のような形です。

② 迷ったら自分に聞く質問 深追いしない

本には「男性だけ?」「本人だけ?」「その業種だけ?」のような質問が7つ並んでいます。 全部覚えなくてかまいません。 「この商品を一番欲しがるのは、本当にこの人か」を1回疑えば十分です。

買う人はたいてい③(商品を知らない人)。タイプを決めてから実在に近い1人を思い浮かべ、困りごとはその人の言葉で書く。

確認問題

問1 始めたばかりで、ファンも名簿も無い人がコンサルを出す。買う人はどのタイプと考えるのが自然か。

問2 「誰に」の行の書き方として、この講座の考え方に一番合うのはどれか。

問3 1人に絞って募集したのに反応が無い。この単元で紹介した次の一手はどれか。

出典:大橋一慶『セールスコピー大全』ぱる出版、2021年(3つのタイプ、ペルソナの完成の目安、寝具と歯科DVDの例、7つの質問。要点を手元の要約ノートから自分の言葉でまとめた)